災害看護関連用語 ゾーニング
用語 ゾーニング
英訳 Zoning
定義 地域や建物を用途や機能によって区分、区画すること。
解説 広義的には、地域や建物を用途や区分することであるが、災害時や感染拡大時の医療現場等においては、安全を確保したり、二次災害を防止するためにゾーンを分けることを意味する。

 例えば、NBC災害が発生した場合、対策本部の情報や風向き、高低など、周囲の状況を合理的に判断してゾーニングを行う。汚染の可能性がある区域を危険区域(ホットゾーン)、除染などの作業可能区域を準危険区域(ウォームゾーン)、清浄な区域を(コールドゾーン)と設定する。
危険区域では、高度防護服を着用した者以外立ち入り禁止とする。高濃度の汚染はないが、今後、人の移動等に伴い、汚染が拡大する可能性のある区域、汚染管理のために必要な区域を準危険区域(緩衝区域)とする。この区域は消防により管理、閉鎖されている。さらにその外側に警察による立ち入り制限のための区域が設定される。.汚染の拡大を防ぎ、二次災害を防止するために、区域を指定する。ハザード・コントロール・ゾーンとも呼ばれる。
 また、細菌やウィルスによる感染症の場合、病原体に汚染された人や物品の動きを制限し、ゾーニングを行うことで感染拡大の防止につながる。感染患者の病院や介護施設等においては、、病原体によって汚染されている区域と汚染されていない区域を区分けし、安全に医療を提供し、感染拡大を防止することを目的にゾーニングを行う。
事例
参考文献(APA方式) ・長岡医師会(2012):集団災害時における一般医の役割〜Mass-gathering medicine 〜ビデオテキストブック〜
・酒井明子、菊池志津子編(2018):災害看護 看護の専門知識を統合して実践につなげる 改訂第3版,南江堂.
最終編集日 2023/08/29 19:33:35