災害看護関連用語 車中泊
用語 車中泊
英訳 Stay in a car
定義 災害により、避難所での共同生活が何らかの理由で困難な時に、車内を生活の場として避難生活を送ること
解説 災害により自宅(住居)が倒壊または倒壊等の恐れがあり、避難所での生活が必要となる。避難所は多くの人が集まるため、人の気配や足音があり、眠れない、プライバシーが確保されにくい、病気や障がいがあり共同生活が困難な人もいる。また、避難所の許容量が超過し入りきれない人がでてきたり、最近ではペットを飼っている家庭も多くある。そのため、車の中での避難を選択する人がいる。
車中泊は、狭い車内での生活で、足を伸ばせない長時間動かない等により深部静脈血栓症を起こすこと、災害関連死に繋がることも考えられる。
災害関連死を出さないようにするための看護活動が求められる。
熊本地震時は、強い余震が続いて建物の中にいるのが怖いと感じた人が多かったほか、幼い子どもやペットがいて避難所に行けば迷惑になると思った人たちが車中泊を続けている場合が多かった。
このため、生じた問題は、@食事や生活用品の支援の不足 A駐車場、トイレの不足 B深部静脈血栓症の発症(死者も出ている)などがあった。自治体は、指定されていない場所(駐車場等)で車中泊する避難者の把握に手間取り、支援物資の配給の遅れや混乱が生じた。
避難者の避難状況・健康状況の把握やの深部静脈血栓症予防、感染症の蔓延防止や衛生管理など、看護の役割は重要である。
事例
参考文献(APA方式) ・小原真理子、酒井明子監(2019):災害看護 心得ておきたい基本的な知識 改訂3版,南山堂.
・浦田喜久子、小原真理子編(2019):系統看護学講座 統合分野 災害看護学・国際看護学(第4版),医学書院.          



最終編集日 2021/08/03 14:53:36