災害看護関連用語 災害関連死
用語 災害関連死
英訳 Disaster-related Deaths
定義 災害で直接外傷等を負ったわけではないが、被災後の避難生活において疲労の蓄積や医療の滞り・環境の悪化など間接的な原因で、被災者が新たに罹患したり、持病の悪化などにより死亡すること
解説 災害関連死は、1995年に発生した阪神・淡路大震災を契機に注目されるようになった。そして、警察による検視の直接死と区別するために関連死という呼び方がされるようになった。2012年に復興庁は「災害関連死とは、負傷の悪化などにより死亡し、災害弔慰金の支給等に関する法律に基づき、当該災害弔慰金の支給対象となった者」と再定義した。
災害関連死が発生する原因は多岐に渡るが、被災ストレスや環境悪化による影響が強い。また、生活不活発病による関連も高い。よって、看護職は被災ストレスの軽減など心のケアと共に急性期から避難所等の環境因子の整備を行い、個人の活動や時間経過に応じた地域・社会コミュニティへの参加など生活機能に関わることが重要である。
事例
参考文献(APA方式) ・復興庁HP(2012):震災関連死に関する検討会,http://www.reconstruction.go.jp
・兵庫県HP(2005):阪神・淡路大震災の死者にかかる調査について,https://web.pref.hyogo.lg.jp
・小井土雄一他(2017):他職種連携で支える災害医療,医学書院.
・木村玲欧(2010):災害からの被災者行動・生活再建課程の一般化の試み ー阪神・淡路大震災、中越地震、中越沖地震復興調査結果討究ー,地域安全学会論文集.
最終編集日 2019/06/10 13:55:35