災害看護関連用語 孤立死(孤独死)
用語 孤立死(孤独死)
英訳 Dying Alone
定義 従来から周囲との交流がなく、地域から(社会的に)孤立をしている状況の中で、居住の場で誰にも看取られず一人で亡くなり、死後長時間放置された状態
解説 普段は家族や近隣住民、見守り関係者などとの交流がある中で、突然の事故・疾病により一人でなくなった場合の「独居死」とは区別する必要がある。
災害時における孤立死(孤独死)は、阪神・淡路大震災時に注目されるようになった。災害時には特に避難所や復興住宅での生活の場において、今まで確立していた人間的交流や地域社会における交流が維持できなくなってしまう。その結果、地域(社会)から孤立するようになり、孤立死(孤独死)に至ってしまうことが認められた。特に高齢者に多く見られたとの調査結果がある。
孤立死(孤独死)を防ぐためには、安否確認を含めた見守り活動やコミュニティ作りなど地域全体で取り組む必要がある。
事例
参考文献(APA方式) ・神戸市保健福祉局・介護保険課(2008):「超・高齢社会先取地 ”こうべ”の地域見守 り活動〜震災経験から生まれた「孤独死防止」への取り組み〜
・小井土雄一他(2017):他職種連携で支える災害医療,医学書院.
・金涌佳雅(2018):孤立(孤独)死とその実態,日医大医会誌.
・齋藤雅茂他(2015):健康指標との関連からみた高齢者の社会的孤立基準の検討〜10年間のAGESコホートより〜,日本公衛誌.
最終編集日 2021/08/03 11:29:33